1670年にイギリスから現在のSouth Carolina州の州都であるCharlestonに入植者が入り、この地が始まりました。Carolinaは当時のイギリス国王「チャールズ」のラテ ン語発音から採られたようです。その後カロライナは南北に分かれ、現在のNorth Carolina州が出来ました。North Carolina州はたばこのウインストン・セーラム社やUSオープンゴルフ開催などで日本人にも知られております。
Northの名前から北部に位置していると思われがちですが、アメリカの中では南部の州に分類されております。気候は温暖かつ四季が明瞭で、日本と似 通っております。州の愛称はTar Heel Stateで、これは州に大量に自生している松で、昔は歩くと足の裏 (Heel)が松ヤニ (Tar)で黒く汚れたことに由来しているようです。またTar Hillには「地に足が付いた」といった意味もあるようで、North Carolinaの特産品の松やにからとるタール (Tar)を靴の底にぬり、戦場で勇猛に戦ったことにもよるようです。
North Carolina州は大西洋とアパラチア山脈に挟まれた東西に長い州で、東部コースト地区、中心部ハートランド地区、そして西部マウンテン地区から成りま す。コースト地区はアウターバンクと呼ばれる素晴らしい海岸線を誇り、また彼のライト兄弟が人類初飛行に成功したところでもあります (North Carolina州の自動車ナンバープレートにはライト兄弟の飛行機がデザインされています)。マウンテン地区には、アメリカ国内で最多の訪問客が訪れる グレートスモーキー国立公園があり、晩秋の紅葉の素晴らしさは、筆舌に尽くし難いものがあります。両者に挟まれたハートランド地区には、ノースカロライナ 大学 (UNC)、デューク大学 (Duke)、ノースカロライナ州立大学 (NCSU)の三つの大学を三角形の頂点にし、その中央にアメリカが世界に誇る研究学園都市、リサーチトライアングルパークがあります。リサーチトライア ングルパーク (RTP)には、国立環境健康科学研究所 (NIEHS)、化学産業研究所を初め、民間ではIBM、グラクソ・ウエルカム、日本の住友電工、大日本インキ、神戸製鋼など100社を越える研究施設が 広大な敷地を有するRTPに集積しております。このRTP内は博士号を持つ人の人口密度が全米一と言われております。